健康は人生の土台ですが、少しのことで体調を崩しやすかったり、病気やケガなどによって、思い通りの生活が送れていないということはございませんか?
当院では、
- 病気とまではいかなないけれど、なんとなく調子が良くない状態の改善
- 内科・整形外科・婦人科・小児科など全て科目の疾患に対応
- 特定疾患に指定されている難病に対して実績あり
以上を、刺激の少ない鍼灸治療によって実績を重ねています。
まずはお気軽にお問い合わせ下さい。
最近「東洋医学」という言葉はよく聞くものの、実際にはどういうものか、どんな治療が行われているのか、よく分からない方が多いのではないでしょうか?
この記事では難しい用語は一切抜きで、東洋医学の全体を理解することができます。
東洋医学は2000年以上前の中国で発祥し、東アジア(日本・中国・韓国)の地域で発展した医学です。
東アジアの気候や風土、その地域で生きてきた人々の生活習慣や考え方に基づいた治療法が確立され、
その後、長きに渡る歴史の風雪によって磨かれ続け、現在の東洋医学の形として、今なお人々から支持されている医学です。
日本において、国家資格者が行う医療業と認められている治療法は、鍼灸治療・漢方治療・手技治療の3つです。
人体各所にある経穴(けいけつ=ツボのこと)に対して、鍼(はり)や灸(きゅう)という道具を用いて刺激を与え、循環機能を改善し、身体のバランスを整える治療法です。
自然に存在する植物や動物、鉱物を適正に処理して生薬(しょうやく)として利用し、複数の生薬を組み合わせて人体に投与することで、身体のバランスを整える治療法です。
人体各所にあるツボや、経絡(けいらく=ツボとツボとを結ぶ流れ)に対して、手を用いて刺激を与え、身体のバランスを整える治療法です。
国家資格である「はり師・きゅう師」免許を取得した鍼灸師(しんきゅうし)が、独立開業して、鍼灸治療を行なっている医療機関です。
治療法は鍼灸院によって様々ですが、使用する道具が鍼(はり)と灸(きゅう)であることは共通しています。
費用は、保険を扱わない自由診療の場合、初診料を除いて概ね1回3,000円〜8,000円程度です。
なお、医師の同意があれば、特定の疾患(1.神経痛、2.リウマチ、3.頚腕症候群、4.五十肩、5.腰痛症、6.頸椎捻挫後遺症)に保険が適用されます。同様に、自賠責保険や労災保険についても、認定を受ければ保険適用となります。
※保険に対応していない鍼灸院もありますので、事前に確認が必要です。
全国的に見ても少数ですが、一般の病院内に、鍼灸の治療スペースを設けていたり、病院の近隣に附属の鍼灸院を有している場合があります。
一般の病院内では、同じ病気に対して保険治療と実費治療を同時に行うことはできない法律がある(混合診療の禁止)ため、治療費については病院によって様々です。受診する場合は事前に確認する必要があります。
医師が独立開業して、主に漢方薬によって疾病の治療を行う医療機関です。
処方される漢方薬は、大きく2つの種類があります。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
なお、エキス剤か煎じ薬の選択は、病気の程度、生活状況、費用などによって異なります。
受診する際は、漢方専門の医師・漢方薬局の薬剤師に確認すると良いでしょう。
薬剤師が独立開業して、主に漢方薬を販売している医療機関です。
漢方薬のエキス剤や、生薬(しょうやく=漢方の原料そのままの状態)、生薬を原料に用いた外用薬(塗り薬)の販売をしています。また、薬局によっては生薬(しょうやく)を組み合わせて、希望する煎じ薬を作り、販売しているところもあります。
その他にも、購入する前に薬剤師がカウンセリングを行って、最も相応しい薬のアドバイスをしてくれる薬局もあります。
なお、保険が適用される漢方薬と、保険が適用されない漢方薬のどちらが置いてあるかは薬局によって異なります。 もちろん、保険適応には医師の処方箋が必要です。
一般の病院内に東洋医学科や漢方科がある場合があります。
医師が保険適用の漢方薬を使用して、治療にあたっています。
国家資格である「柔道整復師(じゅうどうせいふくし)」免許を取得した柔道整復師が、独立開業して、整骨治療を行なっている医療機関です。
主に、骨折・脱臼・捻挫・挫傷・打撲などの外科的な損傷に対し、手術をしない「非観血的療法(ひかんけつてきりょうほう)」という方法によって治療を行います。
多くの整骨院では、保険での治療を行なっていますが、外傷ではない単なる肩こりや、疲労などには保険は適用されません。
なお、自賠責保険や労災保険などは認定を受ければ保険適用されます。
国家資格である「あん摩(ま)マッサージ指圧師(しあつし)」免許を取得したあん摩マッサージ指圧師が、独立開業して、手技治療を行なっている医療機関です。
サービス業として、国家資格を所持していない人間が行なっている場合もありますので、国家資格者の治療を希望する場合は、事前に確認が必要です。
費用は初診料を除き、概ね1時間あたり2,000円〜8,000円程度で、医師の同意があれば、特定の症状(1筋麻痺、2関節拘縮)に保険が適用されます。
なお、自賠責保険や労災保険も、認定を受ければ保険適用されます。
※保険に対応していない治療院もありますので、事前に確認が必要です。
東洋医学は、乳幼児から高齢者、男女を問わず誰でも治療が可能で、有効な病気は幅広くあります。
以下、大きく3つのカテゴリーに分けてみます。
東洋医学では、病気の一歩手前の状態を「未病(みびょう)」と呼び、未病の状態を改善することにより、病気を予防することを古来より重視してきました。
未病の状態は、自覚症状が全くなく、医学的な所見に異常が認められる場合もありますが、多くは「なんとなく調子が悪い」状態を自覚しています。
疲れやすい、身体が重い、冷えやすい、風邪をひきやすい、食欲がない、肩がこりやすい、心が落ちつかない、、、
こういった自覚症状は、病気になる一歩手前の未病の状態と言えます。東洋医学をきちんと学んでいる専門家の治療を受けることで改善が期待できますので、一度足を運んでみると良いでしょう。
また、特に自覚症状がなくとも、身体のバランスを整えることで、病気になるリスクを減らすことができます。
未病の状態を改善すれば、日々の不調から解放されるだけでなく、長期的には、いわゆる生活習慣病と呼ばれている、将来的に起きる病気のリスクを減らすことにも繋がります。
疾病とは、〇〇病、〇〇症候群など、病名がついている症状や病気のことを指します。
東洋医学では「未病(みびょう)」から一歩進んで、「病(やまい・びょう)」の状態になっています。病の状態であっても、東洋医学は幅広く効果を発揮します。
近々、WHO(世界保険機関)が規定している国際疾病分類(ICD-11)に、東洋医学の病名も加わることが決定しています。
http://www.who.int/classifications/icd/en/(英文・外部サイト)
こういったことからも、東洋医学が他の医学にはない良さを有しているかがお分り頂けると思います。
以下は、WHOが鍼灸治療で効果が期待できるとしている病気や症状です。
疾病分類 | 症状・病名 |
神経系疾患 | 神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリー |
運動器系疾患 | 関節炎・リウマチ・頚肩腕症候群・頚椎捻挫後遺症・五十肩・腱鞘炎・腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫) |
循環器系疾患 | 心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ |
呼吸器系疾患 | 気管支炎・喘息・風邪および予防 |
消化器系疾患 | 胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾 |
代謝内分秘系疾患 | バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血 |
生殖、泌尿器系疾患 | 膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・ED |
婦人科系疾患 | 更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊 |
耳鼻咽喉科系疾患 | 中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・ちくのう・咽喉頭炎・へんとう炎 |
眼科系疾患 | 眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい |
小児科疾患 | 小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善 |
いかがでしょうか?たくさんの病気に効果が期待できますね。
実際に東洋医学を行なっている臨床現場では、他にも様々な症状の改善がみられています。
また、東洋医学が様々な病気に効果が期待できるといった学術論文も、世界中で年々増えており、情報は日々更新されています。
自分の症状が東洋医学で良くなるかどうかは、信頼できる東洋医学の専門家に尋ねてみるのが良いでしょう。
いわゆる難病とは、原因不明で治療方法が確立されておらず、後遺症を残すおそれが少なくない病気を指します。
厚生労働省・難病対策のページ(外部サイト)
国が認定している難病は、特定疾患(とくていしっかん)とも呼ばれ、2012年時点で130種類にも登っています。
アイスバケツチャレンジで、参加された方々が励まされていたのは、ALS=筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせいそくさくこうかしょう)という難病を患っている方へ向けてでしたね。
こういった難病の治療は、東洋医学でも難しいケースが多いですが、豊富な臨床経験と東洋医学に対する深い知見と技術をもった医療者にかかると、治癒に至るケースも事実としてあります。
あるいは、病気自体の完全な治癒に至らずとも、その病気のうちの特定の症状が緩和されるケースが多くみられます。
また、病院で終末期医療を受けておられる方の中で、東洋医学によって心身の状態が改善されるケースも多くみられます。
ただし、注意しなければならない点として、ごく一部で、東洋医学の名前を借りて、勉強もせず、何の根拠もなく、必ず治るという謳い文句で、高額な商品やサービスを売りつける悪質なケースがあることです。
そういったことを防ぐためにも、セカンドオピニオンとして、別の専門家にも意見を聞くのが良いでしょう。
難病を克服できる方法を確立させることは、医学の東西を問わず、医療に関わる専門家の使命でもあるといえます。
東洋医学と西洋医学は、どちらも人の健康増進と病気の治療のために成り立った医学ですが、歴史的な背景、根拠とする哲学や方法論などの違いにより、大きく異なったアプローチをとっています。
例えば、ある人が、喘息とアトピー性皮膚炎を患っていると仮定してみましょう。
西洋医学なら、喘息といえば呼吸器科、アトピー性皮膚炎なら皮膚科で別々の病気として治療に当たります。
この場合、喘息には気管支拡張剤やステロイドの吸入などによって治療が行われ、アトピー性皮膚炎には、保湿剤やステロイドの塗布などによって治療が行われます。
他方で東洋医学は、喘息やアトピー性皮膚炎という病気を患っている、人間そのものの生命力(免疫力・自然治癒力)に着目し、その人が有している生命力を高めることで、病気の治療を行なっていきます。
このように、個別の臓器や病気に分けて、分析・治療していく西洋医学と、
人間が本来有している自然治癒力や自己免疫力をいかに高めるかを分析・治療していく東洋医学という大きな違いがあるのです。
使い分けは、個々の状況によって様々に異なりますが、以下に一例として挙げます。
すでに解明されている病気であれば、西洋医学が得意です。
自分の症状が、なんという病気になるのか?どこにどんな異常があるのか?客観的な数値はどうなのか?
ということを知りたい場合は、西洋医学の診断が必要です。
ただし、症状はあるけれど西洋医学の検査で異常がないといった、いわゆる未病の状態であれば、これは東洋医学が得意とする範疇です。
信頼できる方に、一度診てもらうことをお勧めします。
出血を伴う外傷、交通事故などによる激しい打撲など、急性の外傷に関しては西洋医学の外科的な介入が必要です。
また、意識不明や心肺停止などの急激な病変についても、西洋医学でまず生命の確保が必要です。
急性期を乗り切った後、東洋医学の介入は助けになります。
例えば、熊本地震の際、緊急の被災者を助けるのは西洋医学が中心となりました。その後の避難生活での心身のストレスや、震災による精神的なショックによる様々な健康問題の対処として東洋医学の介助があり、多くの方に改善が認められました。
消化器外科の手術後に、漢方薬を用いることで回復が早くなったり、手術や歯科治療の後の痛みなどに、鍼灸治療が良い結果を出すことがわかっています。
西洋医学、東洋医学、どちらも有効です。
西洋医学による、人間ドックや定期的な健康診断は、大きな病気を早期に発見することができ、予防することに役立ちます。
また、疫学や公衆衛生学の発達により、寿命が伸びていることも西洋医学の大きな成果といえます。
一方、東洋医学により、普段から体調を整えておくことは、病気の予防に役立ちます。
症状があるけれど、検査で異常がない。症状は特にないけれど、検査で異常がある。
こういった未病の状態を、東洋医学で治療しておくことで、大病を防ぐことができます。
また、長い歴史によってその土地で培われてきた智恵・生活養生の仕方からも、学べることがたくさんあります。
一例を挙げると、食の養生法としてマクロビオティックが世界的に有名ですが、元々は東洋思想・哲学と日本の風土にあった食事方法を、現代の人にも取り入れやすいように工夫したものです。
いわゆる難病は、西洋医学でも東洋医学でも難しいケースが多くあります。
時には西洋医学、時には東洋医学という場面も出てくるかもしれません。
まずはそれぞれの専門家から話を聞いて、自分にあった最も適切な医療を選択していくことが一番です。
この数年、医療の専門家の間では、統合医療・チーム医療といった概念で、患者さんを主体に、それぞれの専門家が協力し合い、ベストな方向に治療を行うことを推奨するケースが増えてきました。
医師の治療方針にただ従うのではなく、看護師やケアマネジャー、介護士、薬剤師、栄養士などにも治療方針を相談してみてください。それぞれの専門家が持つ強みをフルに活かすことで、ベストな治療方針が確立されるはずです。